グルーポンが日本撤退

フラッシュマーケティングの先駆け グルーポンが日本市場からの撤退を発表した。

グルーポン、日本市場から撤退–クーポンは12月27日まで利用可能

2008年に米国で事業を開始した後、破竹の勢いで成長し 2010年には 売上高 300億円 , 時価総額 1150億円 と報じられた 共同購入サイト Groupon。

日本では 2010年6月に 株式会社パクレゼルヴ と インフィニティ・ベンチャーズLLP の共同支援で 設立された 共同購入サイト 「Q:pod(クーポッド) 」を 2010年8月に 米 Groupon が 買収して グルーポン ジャンパン としてスタート。

米グルーポンの傘下で資金力を得た グルーポン ジャンパン は SNS , テレビ , ウェブ広告 , 車内吊り広告 などの クロスメディアマーケティングに 莫大な広告費を投入して ブランドの認知度を向上。
「フラッシュマーケティング」という新しいサービスを一気に広めた。

直接的な集客力があり 比較的 費用対効果が高かった 新聞の折込広告も 2005年頃を境にレスポンス率は低下の一途をたどり、2010年頃になるとスマートフォンの普及もあって新聞の購読世帯が激減し、折込広告は 広告媒体としての魅力は消失していた。
ただ ウェブマーケティング や テレビ , ラジオ などのメディアで 折込広告のようにタイムリーな広告を展開すると 莫大な広告費が必要になるため手が出せない。

その状況下に出現した グルーポン は 毎月数千万円規模の 広告費を使って販促を行い、1日1店舗を地域ごとに掲載するため ユーザーの目に留まりやすく、広告費は 売上に対する歩合のため レスポンスが悪いときのリスクがない など、限られた広告予算しかない中小零細企業にとっては 非常に魅力的な広告媒体の1つだった。

グルーポンの掲載条件は 当初 「50%以上の割引率のクーポンの提供」で 基本手数料は売上高の50%。
普通に販売している商品を 出品すると 半額で販売した上に 売上利益は 手数料としてすべてグルーポンに持っていかれるため 実質的には赤字になるが、その中からリピーター もしくは 生涯顧客を獲得できれば 利益は後から付いてくるので 販促的には問題ない。

しかし クーポンの反応が予想を上回って利益のない仕事に忙殺されて業務に支障を来す店舗が続出する一方、少しでも利益を出そうと クーポン専用メニューを作って定価の引き上げが横行し、更に 2011年1月には バードカフェの「おせち事件」が発生する。

「おせち事件」は勢いづくフラッシュマーケティングに 冷や水を浴びせることになり、以降は大掛かりな販促も鳴りを潜める。

グルーポンは プラットフォーマーで 収益性も高いが、クーポンを使用するユーザーの多くは いわゆる バーゲンハンター で、店舗に利益をもたらす リピーター や 生涯顧客 になる可能性は低く、クーポンを掲載する店舗には 出稿しても赤字にならないマジックがあるか、利益がゼロベースでも出稿する価値を見出しているかのいずれかになる。

結局 クーポンを使用するユーザーが限定的になり、出稿する店舗もメリットを見出せない状況が続き、グルーポンと同じフラッシュマーケティングで リクルートが 2010年7月にスタートさせた「 ポンパレード (後にポンパレに改名) 」は 2017年4月にサービスを終了。

現在も GMO が運営している「くまぽん」 ,  auコマース&ライフ が運営している「LUXA」 などは継続しているが、今回のグルーポン撤退は フラッシュマーケティング のビジネスモデルに限界が来ている証左なのかもしれない。

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